学校のトイレで用を足せなかったり(「ダメゴルゴ症候群」参照)修学旅行は独りでずっと寝てたり(「社交的でなくてもモテます」参照)社会性やコミュ力が決定的に欠けている僕ですが、そんな自分に悲観することなく、それなりにモテている自負もあります。なんで典型的こじらせ男子の僕が自分に自信を持てるのか?それは大きな2つの成功体験に基づくものです。

1つ目の成功体験は、浪人時代に出会った女の子への片思いを5年後に成就させたことです。僕にとっての彼女との出会いは、非常にインパクトがあり、僕は運命的なものを感じざるを得ませんでした。何がインパクトで運命的だったか?それは、自分好みのルックスの女の子が、自分と同じサブカル的なものに興味を持っていたことです。彼女と趣味や感性が似ていると初めて実感したのは、彼女が山本直樹の漫画が好きだと知った時で、自分史上初のサブカル女子との出会いにこの上ない興奮を覚えました。そう、それは映画「(500)日のサマー」で主人公トムがエレベーターで、サマーとザ・スミスの音楽について会話が弾んで歓喜したのと似ています。「(500)日のサマー」におけるトムとサマーの出会いは、全サブカルこじらせ男子にとっての夢と希望だと思うのですが、まさにこの時の僕は夢と希望を手に入れたのでした。

と言っても、「(500)日のサマー」がそうだったように、恋愛というのは出会ってからが大変で、理想の女性と出会ったからこその苦悩、振られた時のシャレにならないダメージがありました。僕の場合、「(500)日のサマー」よりも悲惨で、最初は彼女が2人の男との三角関係に悩んでいるのを相談に乗っているという、完全なピエロポジションでしたからね。全く恋愛対象として見られてないのに、彼女の傍にいたい一心で、健気に相談に乗ってました。泣ける…それでも思い続ければ、上手く交わるタイミングもあるもので、知り合って5年目にして付き合うことになります。時間はかかったけれど、きちんと恋人同士になれたという点では、トムよりも報われていると言えます。でも、そんな奇跡的な幸せはそう長く続きません。彼女は付き合い始めてから間もなく、祇園の高級クラブで働き始め、店のナンバー1になりました。そして、そこに通っていた金持ちのイケメンに彼女を奪われてしまいます。短期間でもトムより幸福な時期があった僕は、トム以上に深く傷つき、落ち込みました。でも、自分と趣味の合う女性(しかもルックスまで自分好み)がこの世に存在し、その娘と恋仲になれたという経験は、間違いなく自分の恋愛観にプラスの影響を及ぼしています。実際にこの経験があるからこそ、第2の成功体験があります。

で、2つ目の成功体験なんですが、彼女にフラれてから、己の中の何かが切れてしまい、僕は暴走します。1週間に10人の女の子とデートしたり、3つの大都市にそれぞれ恋人を作って「恋愛三都物語」とか言いながらはしゃいでいました。最大5人の女性と同時に付き合ってた時期があります。5年間の片思いという純愛から、いきなり下衆な5股時代に突入した事について、「ヒドい!」「サイテー!」と眉をしかめる人は多いでしょう。でも、それ以上に、今まで自意識過剰のこじらせ男子で、1人の女性と付き合うのに5年もかかっていたのに、何で急にモテまくっているんだと羨ましがっている人の方が多いんじゃないでしょうか?

こんな無茶を実現できたのには、いくつかの要因があります。1つには、サマー的な理想の女性と出会い、付き合えたおかげで、自身の非モテコンプレックスが解消されたということ。1つには、その理想の恋人に振られたおかげで自暴自棄になり、今まで奥手だったのが積極的に行動するようになったこと。1つには、サマーばりに自由奔放で手のかかる女性と付き合ったおかげで、女性に対する寛容さ、包容力が増したこと。1つには、金持ちに彼女を寝取られたショックが大きくて、女性に対する甲斐性を強く意識するようになったこと。そして、複数の女性を同時に口説いた方が、よりモテやすくなるということ等が挙げられます。理想の女性との出会いと別れは、僕にたくさんのモノを残してくれたのでした。もちろん、この2つ目の成功体験と言える5股時代にも、多くのことを学ぶことができましたし、後の恋愛に大いに役立っています。今後の人生で5股をかけることなんてないでしょうけどね。やっぱり複数の女性と付き合い続けるのは、金銭的にも精神的にもキツイです。決して楽しいことばかりではありません。

ところで、5股時代が終焉を迎える頃になると、Mixiが流行っていたり、オフ会という言葉が一般化しつつあったり、趣味の合う人間と出会いやすい環境が整ってきておりました。そして、5股時代の反動もあって、再び自分の理想の女性との純愛を求めるようになります。この2つの成功体験を経て、恋愛スキルが大きくレベルアップした僕は、初めて理想の女性と出会った学生時代の僕とは違います。環境とスキルを伴った僕は、高確率で理想の女性と出会い、仲良くなることに成功することとなります。1つの成功体験が次の成功体験を呼び、環境の改善も相まって、成功の好循環が起きているのです。今、非モテで悩んでいるこじらせ男子は、何か1つでも成功体験をすれば、好循環に入る可能性があります。今の時代はこじらせ男子でも、恋愛の成功体験を積みやすい環境にありますし、自分にとってのサマーとの恋愛を成就させるのも決して夢ではありません。こじらせはこじらせなりの戦い方で成功体験を得ていきましょう。


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